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盲導犬不足解消に向けて、新たな取り組みを開始

日本盲導犬協会は、2007年2月23日に開催された日本獣医師学会年次大会で、希望者数に対して大幅に不足している盲導犬の育成強化に、犬の遺伝子をデータベース化するなどの新たな取り組みを開始することを発表した。

現在、全国で約7800人の盲導犬希望者に対して、活動中の盲導犬は「952匹」

盲導犬の繁殖用に飼育されている犬は全国に145匹おり、年間130匹の盲導犬候補生が育成されているものの、実際に盲導犬の試験に合格し、盲導犬として活躍できる犬は3~4割に過ぎない。

そこで、帯広畜産大学の家畜生命科学を研究するチームは、独立行政法人の理化学研究所と共同で、盲導犬の訓練を受けた「ブラドールレトリバー"200匹の遺伝子を解析し、犬の性格を左右すると思われる」わずかな個体差"の関連性を発見した。

今回の共同研究では、犬のわずかな個体差をもたらすDNAの配列の違いを表す"SNP"の型と、盲導犬合格率が密接に関連があることを発見。
特に5つのSNPの型を全て持ち合わせた犬の盲導犬合格率は82%あり、この5つの内のいずれか1つしか持っていない場合の合格率60~70%や1つも持っていない犬の合格率20%しかなかった。

このことを受けて帯広畜産大学の研究チームらは、今後犬の性格に関わる遺伝子をデータベース化することを決めた。

そして、盲導犬候補生たちは雄は生後半年頃、雌は8~11ヶ月ごろに不妊・去勢手術を受ける必要があるため、将来優秀な盲導犬が誕生した場合も、その犬の子供を作ることができなかったことから、犬の精巣や卵巣の凍結保存する世界初となる"バイオバンク"を開始する。

同研究チームらは、既に凍結保存精子を用いて雌犬に人工授精させ、出産させることにしており、現在は凍結卵巣組織を別の雌犬に移植し、子犬が産まれるかどうかを経過観察中。
今後、団体から希望があった場合には優秀と判断された盲導犬の凍結保存された精巣・卵巣の精子や卵子を提供する考えである。

犬専門ニュース01 より抜粋

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